この間、フレンチブルドッグの長袖の洋服のデザインを考えていて、ふと思いました。お買い上げ頂くお客様は生地の種類や特長などは分からないよね、、、と。
そこで、一般的によく使われる生地の種類や特長をまとめてみましたので、この機会に知ってもらって、購入の際のお役にたててもらえればと思います。やっぱり犬服選びに生地は重要ですから。
主な2種類の生地
犬服だけでなく、衣類は基本的に『布帛(ふはく)』と『ニット』2種類の生地によってできています。
布帛は、縦糸と横糸で織られた生地で、シャツやスカーフなどに使われるあまり伸びない生地のことを言い、ニットは編んで作られた生地で、Tシャツやスウェットなど比較的伸びる物に使われており、ニットの生地のほうが犬服の制作よく使われていると思います。
ロケットスターは、フレンチブルドッグの洋服を作る際にニット生地をメインに使用しています。
ニット生地の種類
ニット生地は沢山ありますが、よく使われる代表的な種類4つをご紹介したいと思います。
一度は見たことがあるという方も多いのではないでしょうか。
1. 天竺
表と裏があり、最もベーシックな編み方である平編の生地で、使用する糸の太さで生地の厚みも変わってきます。
生地の端が丸まってしまうため縫製初心者さんにはあまり向かないようです。そのためか、縫製工場も少し縫製代が割高です。
2. フライス
ゴミ編みのニット生地で伸縮性も高く、切り口も丸まらないため扱いやすい生地です。
これに似て『スパンフライス』という生地がありますが、スパンフライスはポリウレタンなどのゴム系の素材が入り、伸ばしたときの戻りが強くなります。その為リブ分に使われることが多いようです。
3. スムース
記事の裏も表も同じ編み方(表編)の生地のことで、フライス同様切り口が丸まらないため扱いやすい生地です。
肌触りも良いため、赤ちゃん服や子供服などによく使われているようです。
4. 裏毛
トレーナーやパーカーなどに使われるスウェット生地のことで、表が天竺、裏がパイル(ループ)でできています。
ニット生地の厚地の部類に入り、保温性、吸水性に優れています。
これに似て『ミニ裏毛』という生地がありますが、こちらは裏のパイル(ループ)が小さいものを指します。
生地の厚さや特性について
生地の種類を見たときに、『20/2天竺』や『16/1フライス』など種類の前に数字がついているものをよく目にすると思います。
この数字の部分が生地の厚さや性質を表しています。
/(スラッシュ)の前が糸の太さを示しており、数字の大きい方が細い糸を使用しています。
なので、20/より16/の方が太い糸で編まれているため厚さがあるということになります。
/(スラッシュ)の後ろの数字は、糸の構成、つまり糸の本数を表しています。
/1や/-は一本で、/2は2本の糸を撚り合わせて作った1本の糸で編まれているということです。
/2は/1の2倍の太さがあるため40/1と20/2の生地の厚さは同じになります。ただし、/2は2本の糸を撚り合わせて作った1本の糸を使っているため/1よりも丈夫な生地になります。
読み方は、/1は単糸(たんし)と読み、/2は双糸(そうし)と読みます。
最後に
さて、フレンチブルドッグの服などの犬服によく使われる生地についてまとめてみましたがいかがでしたでしょうか。
生地の種類はまだ色々ありますが、上記の4種類や生地の特性を知っておくだけでも、ワンちゃんのお洋服選びが変わってくるかもしれません。
柄だけで選ぶのではなく、生地の種類や特性を知ることによって長く使える1枚を探すことも可能かと思います。
あなたの愛犬の洋服選びにお役に立てれば幸いです。